ゲノム編集食品の危険性 私たちに出来ることとは

ゲノム編集食品流通に向けた動き

2019年10月、厚生労働省はゲノム編集技術で開発された食品の販売を、届け出のみで販売することを許可しました。安全審査は不要で、表示の義務もなく、環境影響評価もなく販売が可能になりました。

ゲノム編集食品は、別の遺伝子を挿入して開発する遺伝子組み換え食品とは違い、「もともとある遺伝子を壊して(切って)特定の機能をなくした食品であり、これまでの品種改良と違いはない、従来の品種改良と区別できないので安全審査は必要なし」というのが厚生労働省の考えです。

2020年12月、最初のゲノム編集作物であるサナテックシード株式会社の「シシリアンルージュハイギャバ」という高GABAトマトが届け出され、2021年5月には希望者4000人に苗が無償配布されました。9月にはトマトがオンライン販売開始、今後は加工された状態でも販売されていく予定です。この苗はすでに販売されていますが、2022年に障がい児介護福祉施設、2023年に小学校へ苗の無償配布が計画されています。

現在流通している、GABAトマト、ゲノム編集マダイ、トラフグの他に、サバやエビ、ジャガイモや小麦など、数十種類もの食品で栽培実験などが始まっており、流通していく可能性があります。植物以外のゲノム編集食品を流通可能にしているのは、日本だけであり、世界でも突出した動きになっています。

一方、EUではゲノム編集は従来の遺伝子組み換えと同等のリスクの可能性があるとして、規制の必要性が議論されています。英国では国が規制を撤廃しても市民の強い反対により流通は進んでいません。(日本、アメリカの動きとは違います)

ゲノム編集食品の危険性

ゲノム編集食品の危険性は、

ゲノム編集は狙った遺伝子だけを切る!とはいっても、目的外の遺伝子を切ってしまう可能性もあること、

意図した変異だけでなく新たな意図しない変異を引き起こす可能性があること、

また突然変異で起こることに対する研究は十分に(長期的に時間をかけて検証など)行われていないこと、

自然や突然変異主とは違った遺伝子変化が、自然環境や人体へどのように影響していくか不明である、

などが挙げられています。

今私たちに出来ること、していくこと

消費者として、声を上げていくことが必要です。日本消費者連盟で行っている、ゲノム編集トマトを使わないで!とカゴメ、デルモンテなどの企業にハガキを届ける活動なども一つの手段です。元農水大臣の山田正彦氏は、国内の大手粉ミルクメーカーへ遺伝子組み換えを原料とする加工品を使わないで、と電話し続けたていると話しておられました。「いやだ!食べたくない!」と声を上げていくことが大切です。

表示義務がなく流通することに対し、「OKシードマーク」という活動があります。遺伝子操作されていないタネからの収穫物に対し、マークを貼っていることで、私たちは安心できるものだと分かり、選んで買うことができるようになります。このマークが普及していく活動を自分の身近で広めていきたいと思っています。

今後苗の無償提供が計画されているGABAトマトに関して、安全性の確認が不十分なゲノム編集食品を子ども達に食べさせないようにしていく必要があります。日本消費者連盟が行っているオンライン署名を教育委員会と障がい福祉課、サナテックシード社へ届けていく活動と共に、市の担当課へ苗を受け取らないよう要望していくことも重要です。

今治市には、条例で学校給食の食材に遺伝子組み換え作物及びこれを用いて生産された加工食品の使用を禁止しています。今後、大和市でも「遺伝子操作されていないもの」の使用を禁止する条例を制定していくことで、ゲノム編集食品が学校給食に使用されないよう阻止することができます。

次々と生み出されていく新しい技術を止めることはできません。だからこそ、ゲノム編集技術がもたらすリスクについて、もっと議論を深め、情報開示を求めていく必要があります。

ゲノム編集食品の開発・生産は、国内だけでなく海外、特にアメリカでも大規模に行われており、今後国内へも表示されずに入ってくる可能性が高いです。だからこそ社会的検証という、流通、生産段階とさかのぼって開発者の履歴を見ることでゲノム編集食品かどうかを検証していける方法を議論し、求めていくことが重要です。

消費者の知る権利、選んで食べる権利を保障されるよう、声を上げ続けていきます。